2022年4月次女の様子
質問にとりあえず「うん」と言うようになった1歳児。
少し前では見られなかった行動が見られていきます。
人は発達し成長していくモノですので、出来ることが変わっていきます。
何才ごろにはこういったことが出来るというのは、先人たちがたくさん情報をまとめてくれているので私たちはその恩恵を受けられています。
その恩恵の一つに乳幼児精神発達質問紙があります。
これは評価法の一つです。
学生の時に聞いたことがありましたが、すっかり忘れていました。
多少時代に合わない文言はありますが(黒電話とか)、内容は興味深く、気軽に取り組めるので最近はまっています。
乳幼児精神発達質問紙の内容
乳幼児の発達の状況を質問項目に沿って保護者に質問し、採点することで発達の状況を確認するものです。
使用する質問紙は年齢によって違います。
Ⅰ.0~12か月 Ⅱ.1~3才
Ⅲ.3才~7才
上記3段階になっています。
質問紙が出来るまで
用紙の作成方法は、1~3才までは、
- 10数名の乳幼児を対象に長期に渡り発達記録を取る
- それを基に項目を整理して原案を作成
- 1405名の0~3才児に実施して標準化
この過程を踏んでいます。
3才~7才では、
1953年のお茶の水女子大学付属幼稚園に入園した3才児の1クラスについて卒業までの3年間にわたり、記録の収集を行ったとのことです。
並々ならぬエネルギーを感じます。
質問項目
項目(発達輪郭)は
- 運動
- 探索、操作
- 社会(おとなとの関係、こどもとの関係)
- 食事、排せつ、生活習慣
- 理解、言語
となっています。
運動はどんな運動をしているか。
探索は知能や見る力等の認知機能と表現方法。
社会は対人交流や家の外での行動。
生活習慣は身辺動作。
言語は言葉の理解と表出。
各項目に年令で通過する質問項目があります。
質問の内容は、
・0~3才の場合
対象の年令の乳幼児なら60%が出来る
例:探索・操作 12・35 鉛筆で、めちゃくちゃがきをする
12は年令、35は通し番号です。
12か月~15か月の乳幼児の60%が出来るものとなります。
・3才~7才の場合
年令の通過率が40%の年令、60~70%の年令(代表年令)、80%の年令が記されています。
例:探索 36・66 砂場で1時間以上遊ぶM<㊱~42>F<36~㊷~84>
3才以上になると男女で分かれます。
男の子なら36か月60~70%、42か月で80%通過
女の子なら36か月で40%、42か月で60~70%、84か月で80%通過です。
よく男の脳と女の脳で違いがあると聞きますが、こんな低年齢から違いを見せつけてきます。
質問紙の実施方法
普段の行動から保護者が質問に答えていきます。
そのため、乳幼児の状況に影響なく検査が行えます。
- 現在出来ているか
- 時々出来ている、最近できるようになった
- 出来ていないか
質問項目が上記内容のいずれかを確認していきます。
出来ているなら〇で1点、時々出来ている、最近できるようになったなら△で0.5点、出来ないには×で0点をつけます。
質問の開始は、該当月齢より一つ前の年令から始めると検査が早く出来ます。
その年令で出来ない項目があれば前の年令の項目を確認します。
全ての項目が出来る年令が出てくればそれ以下の年令の項目は全て出来ると判断します。
そして全ての項目が出来ないという年齢まで尋ねすすめていきます。
知っている範囲では、3才までは点数の合計を出すことで発達年齢換算表を用いて総合的な発達年齢を換算できます。
娘の結果
娘の結果は
- 運動 44.5点
- 探索、操作 34.5点
- 社会(おとなとの関係、こどもとの関係) 22点
- 食事、排せつ、生活習慣 16点
- 理解、言語 8点
計125点
これは発達年齢だと1才と15日くらいのようです。
この時の年令は1才と7日です。
かなり年齢に近い。
妻は発達が早い気がすると言っていましたが、そうでも無さそうです。
運動と探索が高く、理解・言語は少し低いかといった内容です。
運動では、椅子によじ登って座る(12か月)が、一番月齢が上の項目。最近するようになったので、0.5点という表記の仕方です。
探索、操作は上が、鉛筆でめちゃくちゃ書きをする(12ヵ月)、ふたを開けたり閉めたりするが、時々するので0.5点です。
社会は上が、物などを相手に渡す(11ヵ月)
言語、理解は上が絵本などのページをめくる(11ヵ月)
定期的に見ていくことと子どもに何を促すかを整理することが出来て面白いです。
また行いたいと思います。
参考文献
乳幼児精神発達診断法 3才~7才まで 津守 真 磯部 景子著